こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
今回は「ブランディング」についてお話しします。
「ブランディングって何?」「自分のブランドをどう作ればいいの?」と悩んでいる個人事業主の方は多いですよね。
特に、個人事業主の場合、大企業のように広告費をかけてブランドイメージを作るのではなく、「自分の価値を明確にし、それを一貫して伝えること」が重要になります。
では、そもそも「自分の価値」とは何なのか?
そして、それをどのようにブランディングに活かせばいいのか?
今回は、ブランドアーキタイプを活用しながら、「自分の価値を見つけ、それを効果的に伝える方法」について解説していきます。
「自分のブランディングをしっかり考えたい」「お客様にもっと選ばれるようになりたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
ブランディングとは何か?

「ブランディング」という言葉を聞くと、ロゴやデザイン、キャッチコピーを考えることだと思っている人も多いかもしれません。
しかし、ブランディングの本質はもっとシンプルで、「自分(自社)の価値を明確にし、それを一貫して伝えること」です。
例えば、「Apple」とか「Nike」と言われたとき、なんとなくそのブランドの雰囲気や価値観が浮かびますよね?
これは、ブランドがしっかりと確立されていて、人々に一貫したイメージを与えているからです。
では、なぜブランディングが重要なのか?
特に個人事業主にとって、ブランディングが必要な理由を考えてみましょう。
✅ なぜブランディングが必要なのか?
① 市場に埋もれないため
競争が激しい市場では、「何をやっている人なのか?」が一目で伝わることが重要です。
ブランディングが弱いと、「その他大勢」に埋もれてしまい、価格や機能だけで比較されることになります。
👉 しっかりとしたブランディングがあると、「この人に頼みたい!」と思ってもらえる。
② 顧客の信頼を得るため
ブランドが確立されると、「何を提供してくれる人なのか?」が一貫して伝わるため、信頼が生まれます。
特に個人事業主の場合、「誰に頼むか?」が選ばれる大きなポイントになります。
👉 「この人なら安心できる」と思ってもらえることが、リピートや紹介につながる。
③ マーケティングが楽になる
一度ブランドの方向性が決まると、発信内容がブレなくなり、マーケティングがスムーズに進みます。
SNSやブログで「どんな発信をすればいいか?」が明確になり、無駄な迷いが減ります。
👉 「売り込み」ではなく、「自然と選ばれる」状態を作れる!
ブランディングのゴールは「選ばれる理由を作ること」
「〇〇といえば、この人!」という認識を持ってもらうことが、ブランディングの成功です。
そのためには、まず 「自分(自社)の価値」を明確にすること が大切です。
👉 では、そもそも「自分の価値」とは何なのでしょうか?
次のセクションでは、「自分の価値の見つけ方」について詳しく解説します。
そもそも、自分の「価値」とは何か?

ブランディングの基本は、「自分(自社)が提供できる価値を明確にする」ことです。
ここで言う「価値」とは、あなたが得意とすることや、他者に対してどんなメリットをもたらせるかという点にあります。
自分の価値は「能力」と「提供先」で決まる
個人事業主の場合、まずは以下の3つの視点から自分の価値を見つけ出しましょう。
1. 自分が提供できる能力(強み・スキル)
- 例:Webデザイナーなら…
「売れるデザインを作る技術」や「ユーザーの反応を引き出すレイアウト設計」が強みです。 - 例:ライターなら…
「SEO対策に優れた文章作成」や「読者の心に響くストーリーテリング」が強みとなります。 - 例:整体師なら…
「特定の症状に特化した施術」や「身体の不調を根本から改善する知識」が強みとなります。
2. 誰に価値を提供するのか(ターゲット)
- ターゲットが明確になると、あなたの価値がより際立ちます。
例えば、Webデザイナーなら「起業したばかりの小規模事業者向けの低コストLP制作」、
ライターなら「中小企業向けのSEO記事制作」、
整体師なら「デスクワークで凝り固まった肩こりに悩む人向けの施術」など、
具体的な対象を設定することで、「選ばれる理由」が明確になります。
3. どんな印象を持たれたいか(ブランドの方向性)
- あなたの強みやターゲットに合わせ、「どんなキャラクターで伝えるか」を考えます。
例えば、知識や実績を前面に出すなら賢者(Sage)、
挑戦する姿勢を強調することで人を引っ張って行くなら英雄(Hero)、
親しみやすさや感情に訴えたいなら求愛者(Lover)や道化(Jester)といった選択が考えられます。
👉 重要なのは、性格だけでブランディングを決めるのではなく、
あなたが実際に提供できる「能力」や、誰にどんなメリットをもたらすか、という視点で自分の価値を見極めることです。
このように、「自分の価値」を明確にすることで、あなたのブランディングはより一貫性を持ち、顧客に強く訴求できるようになります。
次のセクションでは、ブランドアーキタイプをどのように活用して、この「価値」を効果的に伝えていくかについて詳しく解説していきます。
12のブランドアーキタイプと個人事業主向け具体例
ここでは、12のブランドアーキタイプを使って、個人事業主の皆さんがどのようにブランディング戦略に活かせるか、身近な例を交えながら解説します。これを読めば、「自分はどんなキャラクターでお客様にアピールすればいいのか?」がイメージしやすくなるはずです。
幼子(Innocent)
- 特徴: 純真さ、希望、シンプルさを象徴
- 個人事業主の例:
オーガニック食品やナチュラルコスメを扱う小規模ショップのオーナー - ブランディング戦略:
シンプルでナチュラルなデザイン、温かく柔らかい色調、明るく前向きなメッセージを通じて、安心感と純粋な魅力を訴求。
普通の人(Everyman)
- 特徴: 誰にでも共感される、身近で親しみやすい
- 個人事業主の例:
地域密着型のカフェオーナー、または日常の困りごとを解決する個人のサポートサービス - ブランディング戦略:
リアルなエピソードや日常のストーリーを交えたコミュニケーション、フレンドリーなトーンとデザインで「あなたと同じ」感覚を前面に出す。
英雄(Hero)
- 特徴: 挑戦、勝利、勇気、力強さ
- 個人事業主の例:
パーソナルトレーナーやフィットネスコーチ、挑戦をサポートするビジネスコンサルタント - ブランディング戦略:
成功事例や変革ストーリーを中心に発信。強いメッセージとエネルギッシュなビジュアルで、顧客に「一緒に困難を乗り越えよう」という勇気を与える。
援助者(Caregiver)
- 特徴: 思いやり、保護、サポート
- 個人事業主の例:
カウンセラー、介護サービス提供者、または小規模な子育て支援サービスの運営者 - ブランディング戦略:
優しい言葉遣いや温かいビジュアル、顧客を安心させるストーリーを用いて、「守られている安心感」を強調する。
探求者(Explorer)
- 特徴: 自由、冒険、新しい発見
- 個人事業主の例:
旅行ブロガー、アウトドア用品の専門店オーナー、またはライフコーチとして活動する人 - ブランディング戦略:
自由なライフスタイルや冒険のエピソードを発信。自然や未知の世界を感じさせるビジュアルと、クリエイティブな表現で「新たな発見」を提供。
破壊者(Destroyer)
- 特徴: 既存の常識を打破し、革新する
- 個人事業主の例:
独自の手法でマーケティングを行うコンサルタント、斬新なアイデアを活かしたクリエイティブなサービス提供者 - ブランディング戦略:
伝統的なアプローチに挑戦する姿勢を強調。斬新なデザインや挑戦的なメッセージで、既存のルールに囚われない「革新者」として差別化を図る。
求愛者(Lover)
- 特徴: 情熱、魅力、感情に訴える
- 個人事業主の例:
美容師、エステティシャン、ファッションスタイリストなど、感性に訴えるサービスを提供するプロフェッショナル - ブランディング戦略:
センシュアルで魅力的なビジュアル、感情豊かなストーリーテリングを活用し、顧客との深い共感と美意識を前面に出す。
創造者(Creator)
- 特徴: 独自の発想、芸術性、革新性
- 個人事業主の例:
アーティスト、フリーランスのグラフィックデザイナー、ハンドメイド商品のクリエイター - ブランディング戦略:
オリジナルな作品や制作過程を積極的に発信し、独自のクリエイティブな世界観を表現。ユニークなデザインやカラーパレットで「唯一無二」をアピール。
統治者(Ruler)
- 特徴: 秩序、権威、信頼性
- 個人事業主の例:
会計士、法律相談を行う個人、または専門知識に基づく高級コンサルタント - ブランディング戦略:
洗練されたデザインとプロフェッショナルな言葉遣いで、信頼と権威を強調。実績や資格、堅実な実績を示すことで、高い品質と信頼感を伝える。
魔術師(Magician)
- 特徴: 変革、驚き、夢の実現
- 個人事業主の例:
自己啓発セミナー講師、イベントプランナー、またはライフコーチとして「変身」や「変革」をサポートする人 - ブランディング戦略:
顧客の生活や考え方が劇的に変わる「魔法のような体験」を前面に出す。魅惑的なビジュアルと語り口で、未来の可能性を感じさせる。
賢者(Sage)
- 特徴: 知識、洞察、冷静さ
- 個人事業主の例:
ビジネスコンサルタント、教育系の講師、または専門知識を活かして情報提供を行う研究者 - ブランディング戦略:
深い洞察や専門知識、実績に基づいた情報発信を行い、信頼感と権威を築く。論理的で説得力のあるコンテンツと、シンプルで洗練されたデザインがポイント。
道化(Jester)
- 特徴: ユーモア、楽しさ、エンターテイメント性
- 個人事業主の例:
コメディアン、パフォーマー、またはイベントの企画運営者など、楽しい体験を提供するエンターテイナー - ブランディング戦略:
軽快でユーモラスなトーン、遊び心あふれるデザインやコンテンツで、顧客に笑いとリラックスした気持ちを提供。ポップなカラーや動的な表現で「楽しさ」を前面に出す。
これらの具体例を参考に、あなた自身の強みや提供できる価値、そしてターゲットに合わせたブランドアーキタイプを選ぶことで、より一貫性のある効果的なブランディングが実現できます。
どのアーキタイプが自分に合うか、または複数の要素を組み合わせた独自のキャラクターを作り上げるか、じっくり検討してみてください!
自分の性格ではなく「提供できる価値」に基づいてアーキタイプを選ぶ

ブランディングを考えるとき、「自分はこんな性格だから…」と性格面に引きずられがちですが、最も大切なのは「顧客にどんな成果やメリットを届けられるか」、つまりあなたが提供できる価値です。
たとえば、あるWebデザイナーは、内向的で「普通の人(Everyman)」の性格かもしれません。しかし、その人の最大の強みが「売れるデザインを作る技術」であるなら、実際のブランディングではその成果や専門性を前面に出すべきです。性格面で「普通の人寄り」と感じても、提供できる価値にフォーカスすれば、より専門的なアーキタイプ(たとえば「賢者(Sage)」や「創造者(Creator)」、場合によっては「英雄(Hero)」)を採用するのが合理的です。
なぜ「提供できる価値」を重視するのか?
- 成果が最優先:
顧客はあなたの内面の性格よりも、実際に得られる成果やサービス内容に価値を感じます。 - 一貫性のあるメッセージ:
強みや実績を軸にブランディングすれば、発信する言葉やデザインにブレがなく、顧客に明確なメッセージが伝わります。 - 競合との差別化:
自分の専門性や独自のスキルを明確に打ち出すことで、同じ業界内でも「選ばれる理由」が際立ちます。
性格とのバランスについて
もちろん、性格が全く関係ないわけではありません。
- 「無理だ」と感じるキャラクターは避けるべき:
もし自分がそのアーキタイプでの発信に違和感を覚えるなら、無理に選ぶ必要はありません。 - 基本的には、顧客に届けたい成果やメリットを重視しながら、性格の要素を補完的に取り入れるアプローチが理想的です。
ハイブリッドなアプローチ
実際のブランディングでは、プライマリー(主軸)とセカンダリー(補助)の両面を取り入れることも可能です。
たとえば、あなたの強みが「売れるデザイン」であれば、メインのアーキタイプとして「賢者(Sage)」や「創造者(Creator)」を選び、そこに親しみやすさをプラスするために「普通の人(Everyman)」の要素を補完的に加えることで、よりバランスの取れたブランドイメージが作れます。
このように、自分の性格だけに縛られるのではなく、実際に提供できる価値に基づいてブランドアーキタイプを選ぶことで、より効果的で一貫性のあるブランディングが実現できます。
ブランドアーキタイプを実際に活用する方法
ここまでで、自分の価値に基づいて最適なブランドアーキタイプを選ぶ重要性について解説してきました。
次は、その選んだアーキタイプを日々の発信やサービスにどう反映させるか、具体的な方法を見ていきます。
コンテンツやSNSの発信に反映させる
- トーン&スタイルの統一
選んだアーキタイプに合わせた言葉遣いや文章のトーンを設定しましょう。
例: - 賢者(Sage)の場合 → 論理的で知識豊富な情報提供、分かりやすい解説
- 英雄(Hero)の場合 → 力強く、挑戦的なメッセージや成功事例を強調
- 道化(Jester)の場合 → ユーモアや遊び心あふれる表現で、親しみやすさを演出
- ビジュアルの一貫性
SNSの投稿、ブログ記事、ホームページなどで使うカラー、フォント、レイアウトなどを、選んだアーキタイプに合わせて統一しましょう。
例: - 賢者(Sage)ならシンプルで洗練されたデザイン
- 道化(Jester)なら明るくポップなカラーパレット
サービス内容や価格設定への反映
- サービスのパッケージング
あなたの強みや成果を前面に出すために、サービス内容やパッケージをアーキタイプに合わせて設計します。
例: - 英雄(Hero)の場合 → 成功事例や「変革」を強調したプラン
- 求愛者(Lover)の場合 → お客様との密なコミュニケーションやカスタマイズ性を打ち出す
- 価格戦略
明確なブランドイメージは、あなたのサービスに対する付加価値を高めます。
高品質や専門性を訴求する場合は、プレミアム価格設定も一つの戦略です。
ブランド全体の一貫性を確保する
- ロゴやカラー、フォントの選定
選んだアーキタイプに合ったデザイン要素(ロゴ、カラー、フォント)を採用し、全体のビジュアルイメージを統一します。
例: - 賢者(Sage)なら落ち着いた色調とシンプルなデザイン
- 破壊者(Destroyer)なら大胆な色使いとインパクトのあるデザイン
- ブランディングガイドラインの策定
自分のブランドの基準やルール(トーン、ビジュアル、メッセージなど)を文書化し、日々の発信がぶれないようにしましょう。
これにより、SNS投稿、ブログ記事、顧客との対話など、あらゆる場面で一貫したブランドイメージを維持できます。
まとめ
今回の記事では、ブランディングの基本から、個人事業主が自分の提供できる価値に基づいてブランドアーキタイプを選び、日々の発信やサービスに反映させる方法について解説しました。
主なポイント:
- ブランディングとは:
自分(自社)の価値を明確にし、一貫したメッセージで伝えること。これにより、顧客に「選ばれる理由」を作り出します。 - 自分の価値の見つけ方:
自分が提供できる能力(強み)、誰に価値を届けるのか(ターゲット)、そしてどんな印象を持たれたいか(ブランドの方向性)を整理することが重要です。 - ブランドアーキタイプの活用:
12のアーキタイプ(幼子、普通の人、英雄、援助者、探求者、破壊者、求愛者、創造者、統治者、魔術師、賢者、道化)を活用し、自分の価値やサービスをより明確に、そして一貫して伝える手段とします。 - 提供できる価値を軸に選ぶ:
自分の性格だけに囚われず、実際に提供できる成果やメリットを基準にアーキタイプを選ぶことで、顧客に強い印象を与えるブランディングが実現します。 - 実践方法:
選んだアーキタイプに合わせたコンテンツのトーン、ビジュアル、サービス内容、価格設定などを統一することで、ブランド全体の一貫性を確保します。
おすすめ書籍:
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以上のポイントを参考に、ぜひあなた自身のブランドの価値を見直し、一貫したメッセージで発信していってください!