コワーキングスペース 代表 鶴田 賢太 こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です！
最近、SNSやブログでよく目にするようになった「AI画像生成」。Midjourneyが有名ですがちょっと導入の難しい「Stable Diffusion」を取り上げたいと思います。プロンプト（テキストによる指示）を入力するだけで、魅力的な画像やイラストが作れるということで、多くの注目を集めています。
僕自身、ブログのアイキャッチやSNSの投稿画像作成に活用していますが、導入までの道のりでいくつか躓いた経験があります。「環境構築が難しそう」「どの方法で始めるべきか分からない」という声もよく聞きます。
実は、Stable Diffusionには3つの始め方があります。PCのスペックや使用目的によって、最適な選択肢が変わってくるんです。この記事では、それぞれの特徴や選び方のポイントを、実際の使用経験を踏まえて詳しく解説していきます。
これから新しくStable Diffusionを始めてみたい方はもちろん、すでに使っているけどもっと効率的な方法を探している方にも参考になる内容をお届けできればと思います。
Stable Diffusionとは
Stable Diffusionは、2022年8月にStability AI社によって公開された、AIを使って画像を生成できるオープンソースのソフトウェアです。テキストによる指示（プロンプト）を入力するだけで、写真やイラスト、アート作品などを生成することができます。
主な特徴
- 高品質な画像生成が可能
- 写真のようなリアルな画像
- アニメ調のイラスト
- アート作品
- ロゴやバナーなどのデザイン素材
- カスタマイズ性の高さ
- 様々なモデルを追加可能
- 画風や特徴を細かく指定できる
- 拡張機能による機能追加
- 幅広い活用シーン
- ブログのアイキャッチ画像
- SNS投稿用の画像
- プレゼン資料の挿絵
- 商品イメージの作成
- Webサイトのビジュアル素材
他のAI画像生成ツールとの違い
- オープンソース
- 無料で利用可能
- モデルの追加や改良が自由
- コミュニティによる活発な開発
- ローカル環境での実行
- プライバシーの確保
- インターネット接続不要
- 高速な処理が可能
- 高度なカスタマイズ
- 独自モデルの追加
- 詳細な設定が可能
- 拡張機能による機能拡張
使用に必要なもの
基本的な要件：
- テキストプロンプトの入力
- 画像生成の設定（サイズ、生成回数など）
- インターネット接続（WebUIサービスやGoogle Colabの場合）
ローカル環境で使用する場合の推奨スペック：
- GPU: VRAM 12GB以上
- RAM: 16GB以上
- ストレージ: 20GB以上の空き容量
これらの要件は、選択する導入方法によって変わってきます。次のセクションでは、それぞれの導入方法の特徴と選び方について詳しく解説していきます。
Stable Diffusionの3つの始め方を比較
Stable Diffusionには大きく分けて3つの始め方があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1. WebUIサービスでの利用
最も手軽に始められる方法です。ブラウザから直接利用できるWebサービスを使用します。
メリット：
- アカウント登録だけですぐに始められる
- PCのスペックを気にする必要がない
- 環境構築の手間が不要
- スマートフォンからも利用可能
デメリット：
- 機能が制限される（モデルの追加や拡張機能が使えないなど）
- 画像生成に従量課金が発生することが多い
- 生成画像の解像度に制限がある場合も
- サーバーの混雑状況に影響される
おすすめの人：
- とりあえず試してみたい初心者
- たまにしか使わない人
- 環境構築に時間をかけたくない人
2. Google Colabでの利用
クラウド上でStable Diffusionを動かす方法です。無料版と有料版（Pro）があります。
メリット：
- 高スペックなPCが不要
- WebUIサービスより自由度が高い
- モデルの追加や拡張機能が利用可能
- 設定は比較的簡単
デメリット：
- 無料版は使用時間に制限あり
- 有料版は月額課金が必要（Pro: $9.99/月～）
- 接続が切れると再設定が必要
- ストレージ容量に制限あり
おすすめの人：
- 本格的に使いたいがハイスペックPCを持っていない人
- ある程度の機能性を求める人
- 定期的に利用する予定の人
3. ローカル環境での利用
自分のPCに直接インストールして使う方法です。最も本格的な利用方法となります。
メリット：
- 全ての機能が利用可能
- 画像生成の速度が速い
- ランニングコストなし
- プライバシーの心配なし
デメリット：
- 高スペックなPCが必要
- 初期設定が複雑
- トラブル時の対応が必要
- ストレージを大量に使用
おすすめの人：
- 毎日のように使用する予定の人
- カスタマイズしたい上級者
- 十分なスペックのPCを持っている人
方式別比較表
| 項目 | WebUIサービス | Google Colab | ローカル環境 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | なし | なし | PCスペックによる |
| 月額費用 | 従量課金 | $9.99～ | なし |
| 必要スペック | 不問 | 不問 | 高スペック必要 |
| セットアップ時間 | 数分 | 30分程度 | 2-3時間 |
| カスタマイズ性 | 低 | 中 | 高 |
| 画像生成速度 | サーバー依存 | 中 | 高 |
| 利用可能機能 | 制限あり | ほぼ全て | 全て |
| 拡張機能 | 利用不可 | 一部可能 | 利用可能 |
選択の際は、ご自身の利用頻度、予算、技術レベル、PCスペックなどを総合的に判断することをおすすめします。次のセクションでは、具体的な選び方のポイントについて解説していきます。
自分に合ったStable Diffusionの選び方
Stable Diffusionを始めるにあたって、最適な方法を選ぶための判断フローをご紹介します。
判断の基準となる3つの質問
以下の質問に答えていくことで、あなたに最適な始め方が見えてきます。
- どのくらいの頻度で使う予定ですか？
- 毎日使う → ローカル環境が費用対効果◎
- 週に数回 → Google Colabがおすすめ
- たまに使う → WebUIサービスで十分
- お使いのPCのスペックは？
- VRAM 12GB以上、RAM 16GB以上 → ローカル環境OK
- 上記以下または不明 → Google ColabかWebUIサービスを検討
- 予算はどれくらいですか？
月額コストの目安：- ローカル環境：初期費用のみ（電気代は別）
- Google Colab：約3,000円/月
- WebUIサービス：使用量により1,000-3,000円/月
具体的な判断フロー
スタート
↓
【質問1】高スペックPCを持っている？
├── はい → 毎日使う予定？
│ ├── はい → ローカル環境がおすすめ
│ └── いいえ → Google Colabを検討
│
└── いいえ → 予算に余裕がある？
├── はい → Google Colabがおすすめ
└── いいえ → WebUIサービスから始めましょうそれぞれの環境で実現できること
ローカル環境：
- 全ての機能が使える
- カスタマイズ自由
- 高速な画像生成
Google Colab：
- モデルの追加可能
- 基本的な拡張機能が使える
- 中程度の生成速度
WebUIサービス：
- 基本的な画像生成
- 手軽な操作感
- スマホからも利用可能
選択後のステップ
選んだ方法に応じて、次のステップが変わってきます：
- WebUIサービスの場合
- アカウント登録
- 無料クレジットでお試し
- 基本的な操作方法の習得
- Google Colabの場合
- アカウント作成
- ノートブックの設定
- モデルの選択
- ローカル環境の場合
- 必要なソフトのインストール
- 環境構築
- 初期設定
次回以降の記事で、これらの具体的な手順を詳しく解説していきます。
まとめ
Stable Diffusionの始め方は、以下の3つの方法があります：
- WebUIサービス
- Google Colab
- ローカル環境
最適な方法を選ぶ際は、以下の3つのポイントをチェックしてください：
- 利用頻度
- PCのスペック
- 予算
迷った場合は、まずWebUIサービスから始めてみることをおすすめします。使用頻度が増えてきたら、Google Colabやローカル環境への移行を検討するのが良いでしょう。
次回予告
次回は「WebUIサービスで始めるStable Diffusion入門」として、以下の内容をご紹介します：
- おすすめのWebUIサービス
- 実際の使い方
- 画像生成のコツ
- 料金プランの選び方
ぜひ次回もご覧ください！
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※リンクは記事公開時に追加予定