こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近、SNSを眺めていると、やたらと見かける言葉がある。
「お金が好きで何が悪い」
「お金に感謝すれば返ってくる」
「お金に愛されるマインドを整えよう」
……なんだこの世界観。ここは寺か?いや、宗教法人Threads(スレッズ)支部か?
言ってることがほぼ「財布に念を込めて撫でたら金が増えました!」ってノリなのに、
投稿してる本人はなぜかキラキラした目をしてドヤってるからタチが悪い。
一応言っとくけど、お金ってただの交換手段です。
評価の証。価値の対価。そういう現実的なモノです。
霊的エネルギーでも、感情を持つ存在でもない。
なのに、“好きになれば来てくれる”みたいなこと言い出すの、
もうね、恋愛感情をスパナに抱いてる工場長と大差ないです。
じゃあ、なんでこんなポエムみたいな発言が流行ってるのか?
答えは簡単。
起業初心者の「稼げない苦しさ」を、“精神論”で丸ごと包んで誤魔化せるからです。
自分の提供する価値に自信が持てない。
お客さんと向き合うのが怖い。
断られるのが怖い。
売れない現実と向き合うのがツラい。
だから「お金が好きになれば大丈夫」「波動を整えればOK」という優しい毒にすがりたくなる。
でも言っとく。
現実から逃げてるうちは、ビジネスなんか始まらない。
お金と向き合う前に、まずはお客様と向き合え。
それができないうちは、「金運」なんてものは永久にやってこない。
だって、お金を運んでくるのは、“宇宙”じゃなくて“お客様”なんだから。
お金は“目的”じゃない。“交換手段”だ

起業初心者がつまずく大きなポイントのひとつが、「お金を得ること=目的」になってしまうという思考。
でもハッキリ言っておく。
お金は目的じゃない。ただの手段。それもかなり地味なやつ。
お金ってのは、「ありがとう」の進化系だ。
あなたの提供した価値に対して、誰かが「その価値、確かに受け取ったよ」と言うための道具。
それがたまたま円だったり、ドルだったり、ビットコインだったりするだけの話。
もしお金そのものを目的にしたら、やることはだんだんズレてくる。
- 誰の課題も見てないのに売ろうとする
- 「お金になるかどうか」だけで企画を決める
- 売れればなんでもいいと思い始める
こうして「お客様」はどんどん見えなくなり、ビジネスは“搾取ごっこ”に変わっていく。
その結果どうなるか?
最終的に「稼ぐ」じゃなくて「かき集める」になる。
もはや提供じゃない。強奪に近い。
でもこれって、「お金が目的になった人」の末路だ。
本人は気づかない。だって最初は「お金が好きで何が悪い」と言ってただけだから。
でも気づいたときには、もう“誰のために稼ぐのか”が見えなくなってる。
だから、言うぞ。起業初心者よ。
お金は“目的地”じゃない。
お金は“車”だ。
乗って、動かして、誰かのところへ価値を届けるためにある。
その車をガレージに飾って「かっこいい…♡」って眺めてるだけの人に、何が届けられる?
もし今、
「どうやってお金を稼ぐか」で頭がいっぱいなら、
それはたぶん、ハンドルだけ握って走る理由も目的地も決めてないドライバーと同じ。
もう一度、自分に問い直せ。
「誰に」「何を」「どう届けたいのか」
その答えがあってはじめて、
お金は“ただの便利な乗り物”として、正しい場所に連れていってくれる。
ここまで読んで、「うっ…」ってなったら安心していい。
それ、正気に戻る最初の痛みだから。
効いてる証拠だ。ほら、目が覚めてきたろ?
ビジネスは“お金との関係”より“お客様との関係”が全て

よく「お金に向き合うことが大事」って言う人がいるけど、それ、ちょっとズレてないか?と聞きたくなる。
お金はあくまで結果であって、主役は常に“お客様”だ。
お金は「ありがとう」の進化系だって話をしたけど、じゃあ、その「ありがとう」は誰が言ってくれるのか?
そう。お客様だ。
にもかかわらず、多くの起業初心者が苦しんでいるのは、
「お金が入ってこない」んじゃない。
「お客様とちゃんと向き合えていない」のが本質の問題。
その理由はわかりやすい。怖いからだ。
- 嫌われるのが怖い
- 断られるのが怖い
- 値段をつけるのが怖い
- 自分の価値を否定されるのが怖い
そうやって“お客様と向き合うこと”を避けると、
代わりに“お金との向き合い”という、都合のいいテーマに逃げる。
「自分の金運が整ってないだけかもしれない」
「宇宙とつながれてないから稼げないのかも」
「まずはお金に感謝してみよう」
──違う。
それ、全部お客様と向き合う怖さから逃げるための言い訳だ。
そして怖いのは、そういう“向き合ってるフリ”が
「行動している感覚」だけは得られるから、自分でも気づきにくいってこと。
でもそれ、本質的には誰の課題も解決していない。
ビジネスは、
「誰かの課題を見つけて、それを解決すること」でしか回らない。
つまり、
お金を稼ぐために向き合うべきは、財布じゃない。
“お客様の困っている顔”だ。
勇気を出して、相手の目を見ること。
自分の価値を差し出して、ちゃんと伝えること。
それができて、初めてお金は動く。
ここを飛ばして金運に祈る人は、ずっと“集金ごっこ”をしてるだけの人になってしまう。
お金との関係じゃない。
ビジネスを動かすのは、“誰と、どう関係を築くか”だ。
そしてその“誰か”とは、
お金の精霊でも、波動の神でもない。お客様だ。
「お金を好きになれば稼げる」──その“優しい毒”に気をつけろ

ここまで読んできて、こんな気持ちがよぎった人もいるかもしれない。
「でも、お金を好きになることで自信が持てる人もいるんじゃないの?」
「ポジティブになって何が悪いの?」
もちろん、それ自体が100%悪いわけじゃない。
ただし、それが“行動を起こすことの代わり”になっているとしたら──
それは立派な、優しい毒だ。
優しい嘘は、人を癒すこともある。でも”優しい毒”は、人をむしばむだけだ。
それはこんな形で潜んでいる。
- 「お金に感謝すれば自然と入ってくる」
- 「宇宙はあなたを豊かにする準備ができている」
- 「金運を上げれば、すべてが変わる」
……本当にそうか?
現実はもっと地味だろ?
あなたの売上を上げるのは、「金運」じゃない。
「誰かの課題に、ちゃんと価値を届けられたか?」という一点だけだ。
でも、“優しい毒”はこういう不都合な真実から目を逸らさせてくれる。
「大丈夫、まだマインドが整ってないだけ」
「今はタイミングじゃないだけ」
「私の波動が乱れてるからだ…」
こうして人は、お金が動くメカニズムではなく、 “お金に好かれるための儀式”に時間とエネルギーを注ぎ始める。
ここで一度、はっきり線を引いておく。
✅【優しい嘘】
必要に応じて、誰かの心を守るための言葉。❌【優しい毒】
本質から目を逸らさせ、成長を止め、都合のいい幻想の中に閉じ込める言葉。
「お金が好きで何が悪い」
その言葉をキッカケにマインドブロックを外せる人も、もしかしたらいるかもしれない。
でも多くの場合、それは“お金を目的にした瞬間から、誰のために価値を届けるのかが見えなくなる”危険なスタートでもある。
本当に必要なのは、“お金との関係性”じゃない。
必要なのは、“お金を通じて、誰とどう関わっていくか”という現実との関係性だ。
「優しい毒」に浸かってると、
いつのまにか自分で歩く力も、自分の価値も、全部溶けていく。
精神論に逃げる前に、こう問いかけてみてほしい。
「私は今、お客様の顔を見ているか?」
「それとも、お金に話しかけて安心しているだけか?」
目を覚ませ。
ポエムじゃなくて、現実を見よう。
ビジネスは、祈りじゃない。
祈りでも波動でもいい。でも、それは“全部やったあと”に使うもの
精神論がすべて悪だとは言わない。
信じる力も、願いの力も、ある種の強さになることはある。
でもそれは「やることを全部やりきった人間のための残りかす」だ。
祈ってもいい。波動を整えてもいい。
でもその前に、
- お客様を理解したか?
- 本気で価値を届けようとしたか?
- 言葉を磨いたか?プロセスを組んだか?検証したか?改善したか?
全部やって、それでも不安が残るなら、そのときだけ祈れ。
「宇宙が助けてくれる」じゃない。
助けられる価値を生み出してから、宇宙をチラ見しろ。
結局、“誰のために価値を届けるか”だけがすべて

ここまで散々、
お金と向き合うな、精神論に逃げるな、ポエム読むな、と言ってきた。
じゃあ、何をすればいいのか。
答えはシンプル。
「誰のどんな課題に、どんな価値を届けるのか?」
たったこれだけを、ちゃんと考えて行動すること。
ビジネスの基本は、価値と価値の交換。
その“価値”を明確にするのが、あなたの仕事。
- 誰に?(理想のお客さん)
- どんな困りごとに?(課題の解像度)
- どんな手段で?(商品・サービス)
- どんな届け方で?(言葉・チャネル)
これをクリアにする作業こそが、“稼ぐ”ための準備。
金運アップじゃない。価値設計アップだ。
多くの人は「自分の価値が伝わらない」と言う。
でもその前に、「誰のために何を届けたいのか」がボヤけたままになってないか?
お金が来ないのは、
“宇宙にお願いが届いてないから”じゃなくて、
“お客さんに届いてない”からだ。
自分の内側ばかり見てるうちは、絶対に稼げない。
なぜなら、お金は“自分以外の誰か”が持ってるものだからだ。
だから向き合うべきは、自分のマインドじゃない。
お客さんのリアルだ。
精神論を捨てろ。
金運に頼るな。
お客さんに目を向けて、やるべきことをやれ。
そして、やることを全部やりきって、
不安に押しつぶされそうな夜がきたら、そのときにだけ祈れ。
それが、現実で生きてる人間の姿だ。
お金に語りかけてる暇があったら、誰かの課題に応えろよ
ここまで読んでくれたなら、
もう君には「金運アップ講座」とか「波動で収入が上がる」みたいな話が、
ただの幻想に見えてきてるはずだ。
祈るのは、全部やったあとでいい。
願うのは、価値を届けたあとでいい。
スピリチュアルでもなんでも、“やるべきことをやった人間だけが使っていい最後の選択肢”だ。
お金は、宇宙からやってくるんじゃない。
お客様が運んでくる。
だから向き合うべきは、お金じゃない。
お客様だ。
課題を聞いて、悩みを拾って、価値を磨いて、伝えて、届けて。
その先に、初めてお金が動く。
「お金を好きになれば稼げる」
その言葉の裏にあるのは、現実と向き合うことの恐怖だ。
でも、怖いのは当たり前だ。
むしろ、ちゃんと怖がれるなら、君はもう一歩進んでる。
ビジネスは、祈りじゃない。
ビジネスは、行動だ。
精神論じゃなくて、構造をつくれ。
金運じゃなくて、価値を届けろ。
マインドじゃなくて、顧客を見ろ。
迷ったらこの一言を思い出してくれ。
お金に語りかけてる暇があったら、誰かの課題に応えろよ。
全てはそこからだ。