こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近は、春日井・名古屋を中心に「AIを使った業務効率化」の相談も増えてきて、
気づけば“AIコンサルタント”みたいなこともしています。
さて、Room8のDX化シリーズも気づけば6日目。
昨日は、クレジットカード払いの方向けに「Stripe APIを使った自動請求処理」を紹介しました。
「クレカ対応できたら、もう請求業務の半分は終わったも同然!」…と言いたいところですが、
実際には「うちは銀行振込がいい」「請求書送って」という声もまだまだ多いんです。
特に法人契約や年配の経営者の方は、
**“請求書を見てから振り込みたい派”**が多数派。
そこで今回は、そんな請求書派の方々にもバッチリ対応できるように、
Misoca(ミソカ)を使った定期請求の自動化についてご紹介します。
実はMisoca、APIもちゃんと用意されていて、GASと組み合わせれば結構使えます。
「AI × スプレッドシート × Misoca API」で、紙文化の方にもストレスなく請求書を届ける仕組み、作ってみました。
Misocaとは?小規模事業者にやさしい請求書サービス

Misoca(ミソカ)は、freeeグループが運営しているクラウド請求書サービスです。
請求書・見積書・納品書をオンラインでサクッと作成できて、
PDF出力はもちろん、ワンクリックで郵送までやってくれる優れもの。
特に小規模事業者やフリーランスに人気で、僕ももう何年もお世話になってます。
freeeグループで安心、個人事業主にも人気
Misocaはfreeeグループ傘下なので、会計ソフトとの連携もバッチリ。
freeeユーザーならワンクリックで仕訳登録できるし、
「請求書送って、入金されたら仕訳して…」という作業もかなり軽減できます。
請求書の作成がめちゃくちゃ早い(テンプレ&繰り返し設定)
Misocaの一番ありがたい機能は、テンプレートと定期発行の仕組み。
毎月同じ金額を請求するような場合(サブスクや顧問料など)に、
「繰り返し請求」の設定をしておけば、あとはほぼ放置でOK。
Room8でも「月額会費」をMisocaで定期発行しておいて、
支払方法が「請求書払い」の方には自動で送るようにしています。
請求書URLをメールで送信(希望があれば郵送も対応)
基本的には、Misocaで作成した請求書のURLをメールで送信しています。
受け取った方はそのURLをクリックすれば、請求書がPDFで表示され、そのまま保存・印刷も可能です。
「紙で送ってほしい」という方がいれば、Misocaの郵送代行サービスで対応もできますが、
実のところ、今まで郵送希望の方はゼロです(笑)
それでも「対応できる体制がある」という安心感は、法人の方には地味に効くんですよね。
Room8でのMisoca活用フロー

Room8では、「入会申請フォームの回答」→「支払方法の判定」→「請求書の自動発行」までを
なるべく手間なく、でも正確に回すことを目指して設計しています。
入会フォーム回答をもとに「プラン」「支払方法」を判定
Googleフォームで申し込まれた内容はスプレッドシートに保存され、
ChatGPT APIを使って「請求書払いかどうか」を自動判定しています。
Misoca対象であれば、専用の 請求書払いリスト
シートに転記され、
そこに載っている人だけが請求対象になります。
Misoca APIを使って「入会金+月額費用」の請求書を作成
初回の請求書は、入会金+初月会費(または日割り)で構成され、
MisocaのAPIを通じて自動で発行・メール送信します。
請求書払い専用シートをもとに、毎月自動で処理
請求書払いリスト
シートには、現在請求中の会員のみを載せておくようにしています。
そのため、スクリプト側で「誰に請求すべきか」を判断する必要がありません。
スプレッドシートの内容だけを信じて、淡々とMisoca APIに投げていく仕組みです。
GASでMisoca APIを叩く仕組み(概要)

MisocaにはちゃんとAPIが用意されていて、請求書の発行・更新・送信まで一通り操作できます。
これをGAS(Google Apps Script)から叩くことで、Googleフォームやスプレッドシートと連携した自動化フローが実現できます。
Room8では「Googleフォームへの入会申請」→「スプレッドシートにデータ保存」→「AIによる振り分け」まで来たら、
そのままGASがMisoca APIを呼び出して請求書を発行する流れにしています。
Googleフォームの回答をトリガーにスクリプト起動
入会申請のGoogleフォームに回答があったら、それをトリガーにスプレッドシートに記録され、
そのデータを元にAI(ChatGPT API)で「支払い方法」や「請求金額」を判断。
その内容をGASが受け取り、MisocaのAPIに請求書作成リクエストを送信します。
ChatGPTで請求書の文面を自動生成(次回noteで紹介)
請求書の品目や摘要欄って、意外と地味に悩みますよね。
でも、ここはChatGPTに任せると超楽になります。
「フルタイムプラン・請求書払い・法人契約」みたいな条件を投げてあげれば、
自然で失礼のない請求書文面をサクッと生成してくれます。
この部分の詳しいプロンプトやテンプレは、次回のnote(Day7〜8)で紹介予定です!
Misoca APIにPOSTして請求書発行完了!
あとは、GASからMisoca APIに対してPOSTリクエストを送るだけ。
・発行日
・支払期限
・取引先情報(会社名やメールアドレス)
・請求内容(入会金、月額費用など)
をJSONで渡してあげれば、Misoca側で請求書が作成されます。
そのまま「送信済み」ステータスにすれば、請求書URLが相手にメールで送られて、発行完了。
ここまでが1〜2秒で終わるので、かなりスマートです。
Misocaのここが惜しい…!API連携の課題と工夫

Misoca APIは便利なんですが、「定期請求」機能だけはAPIから設定できません。
普通の使い方だと、
- 初回請求:APIで自動発行
- 2回目以降:Misoca画面で手動登録 → 自動送信
という流れになります。
でもRoom8では、「もっと全部自動にしたい…」と思ったので、 GASでスケジューラーを立てて、毎月Misoca APIを叩いて請求書を新規発行しています。
つまり、Misocaの繰り返し請求機能は使わず、 “こっちで定期処理を組んでる”という感じです。
この方法なら、会員が増えても運用はそのまま。 必要なのは、請求書払い専用シートに対象者を追加するだけです。
なお、この定期処理の仕組みは通常のMisoca APIの使い方とは異なるため、 詳しいコードやテンプレートは、noteの番外編でご紹介予定です。
Misoca APIの限界と、それに対する工夫を知ることで、 「どこまでを自動化して、どこを人が関与するか」の判断材料になると思います。
まとめ:StripeとMisocaのハイブリッド運用がベストだった話
ということで、今回は「請求書払い派」の方向けに、
Misocaを使ってどう自動化しているかをご紹介しました。
Room8では、支払い方法に応じて請求の仕組みを分けています。
- クレジットカード派:Stripe APIで完全自動化
- 請求書払い派:Misoca API+GAS+スプレッドシートで自動化
どちらも、それぞれの特性に合わせて最適な形を探った結果、
「人に合わせた仕組みを設計すること」こそが、本当のDXだなぁと実感しています。
Misocaに関しては、
- 定期請求はAPIから直接設定できない
- でも、それを理由に諦めるのはもったいない
…という絶妙な立ち位置だったので、
Room8ではGASの時間トリガー(スケジューラー)を使って、
毎月自動で請求書を発行するフローを作りました。
さらに、請求書払いの方だけを専用シートに振り分ける構造にすることで、
無駄なく、ミスなく、安心して請求処理ができるようになりました。
これから先は、ChatGPT APIを使って
請求書の文面まで自動生成していく構想も進めています。
このあたりは、次回のnoteで詳しく解説予定です。
お楽しみに!