こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!(T隊長)
「あなたはEとIのどちらですか?」
この質問に、すぐに答えられる人もいれば、「状況による」と考える人もいるでしょう。実は僕も、性格診断でこのような二択の質問を受けるたびに、いつも考え込んでしまう一人でした。
YouTubeチャンネル「M8小隊」で性格タイプ論を研究・発信する中で、このような二元論的なアプローチには本質的な限界があるのではないか?という疑問が常にありました。例えば、ある人が「外向的か内向的か」と聞かれたとき、その解釈は状況や文脈によって大きく変わってきます。
そんな中で、GPTsという新しい技術と出会い、ひとつの閃きがありました。
「もし、AIが人間のように対話しながら、相手の興味や考え方を深く理解していけたら?」
この発想から、従来の性格診断とは全く異なるアプローチで、新しいタイプのプロファイリングシステムを開発することにしました。友人屋二等兵(M8小隊メンバー)が「話上手なキャバ嬢のような、でも実は高級ラウンジのママのような」と評してくれた、このAIプロファイリングシステムの開発過程と実装方法について、これから詳しく共有していきたいと思います。
この記事では、GPTsを使って対話型の性格診断システムを実装する具体的な方法から、その過程で得られた気づきまでを、できるだけ実践的な形でお伝えしていきます。AIと対話、そして人間理解について、新しい可能性を一緒に探っていければと思います。
なぜGPTsで性格診断なのか?
性格診断というと、多くの人は「質問に答えて、自分のタイプを特定する」というプロセスを思い浮かべるでしょう。しかし、この従来のアプローチには、いくつかの本質的な課題があります。
従来型診断の限界
典型的な性格診断では、「あなたは人と話すのが好きですか?」「計画的に物事を進めますか?」といった質問に、YesかNoで答えていきます。しかし、このような二元論的なアプローチには、以下のような問題が存在します:
- 解釈の多様性を捉えきれない
- 「人と話す」といっても、どんな状況で?どんな人と?という文脈で答えが大きく変わります
- 「計画的」の定義自体が、人によって異なることがあります
- 回答時の心理状態の影響
- その時の気分や最近の出来事によって、回答が左右されることがあります
- そもそも主観なので人により感じ方が違うしバイアスが生じやすい
なぜ「対話」なのか
従来の質問式診断では、「この質問の意味がよくわからない」「どちらとも言える」という状況で、無理に二択を選ばなければなりませんでした。しかし実際の人間理解は、そのような単純な二択では捉えきれないはずです。
むしろ、人は対話を通じて相手のことを理解していきます。話題への反応の仕方、興味を示す分野、考えを説明する際の論理展開…。これらすべてが、その人を理解する上での重要な手がかりとなります。
GPTsを使った対話型診断では、この「人間らしい理解のプロセス」を再現することを目指しました。質問に対する答えそのものよりも、どのように答えるのか、どんな文脈で考えるのか、といった部分まで含めて分析することで、より立体的な人物像を描き出すことができます。
友人屋二等兵が言及した「話上手なキャバ嬢のような、でも実は高級ラウンジのママのような」という評価は、実に的確な表現でした。
まず、このAIは相手の興味のある話題を見つけると、そこに寄り添うように会話を展開していきます。さながら、お客さんの話に上手に乗っかりながら、どんどん会話の沼に引き込んでいくキャバ嬢のように。
しかし、ただ相手の興味に合わせているだけではありません。会話を重ねる中で、相手の考え方や価値観を丁寧に紐解いていく。そして時折、鋭い観察眼に基づいた本質的な指摘を投げかける—。まるで経験豊富な高級ラウンジのママが、お客の本質を見抜きながら会話を深めていくように。
この「楽しく話を引き出しながら、実は緻密に分析している」という二面性こそが、このGPTsを活用した新しい性格診断の核となる考え方です。
開発したGPTsの特徴と設計思想
M8タイププロファイルは、従来のMBTIとは一線を画す新しいアプローチを採用しています。そのコアとなる特徴と設計思想について説明していきましょう。
従来のMBTIとの決定的な違い
従来のMBTIでは、例えば「E(外向)かI(内向)か」という質問に対して、どちらかを選ぶことを求められます。しかし、M8タイププロファイルでは、まったく異なるアプローチを取ります:
- 質問で「分類」しない
- 決められた質問を順番に投げかけるのではなく
- 相手の発言から興味・関心のある話題を見つけ出し
- その話題について深掘りしていく
- 対話を通じた自然な特徴抽出
- 「あなたはどっち?」と迫るのではなく
- 相手が自然と語りたくなるような話題を提供し
- その反応から特徴を読み取っていく
対話設計の核となる考え方
このGPTsの対話設計には、以下のような思想が込められています:
- 「理解」は双方向の過程である
- 単なる質問と回答ではなく
- 相手の言葉に反応し、さらに掘り下げる
- 時には解釈を確認し合いながら進める
- 文脈の重要性
- 同じ質問でも、文脈によって解釈が変わる
- その解釈の仕方自体が、その人の特徴を表している
- 「解釈の多様性」を許容し、むしろそこから理解を深める
- バイアスフリーな観察
- 先入観を持たず、まずは相手の話に耳を傾ける
- 固定的なフレームワークに当てはめようとしない
- 実際の対話から浮かび上がる特徴を重視する
実際の対話例
このGPTsの特徴的な対話の流れを、実例で見てみましょう:
User: 最近、仕事が忙しくて...
AI: お疲れさまです!僕も忙しいと「疲れた〜」って言いたくなりますよね(笑)
でも、そんな中でも時間を使ってお話してくださってありがとうございます。
差し支えなければ、どんなことで忙しくされているんですか?
User: 主にチームのマネジメントですね。
AI: おお!人をまとめるお仕事ですか。僕なんて自分の予定を管理するのも大変なのに、
チームをマネジメントするなんてすごいですね(笑)
きっと大変なことも多いと思いますが、逆に「やってて良かったな〜」って思える瞬間とかありますか?
User: そうですね、メンバーが成長する姿を見れたとき...
AI: わかります!それ、めっちゃ嬉しいですよね。
まるで自分の子供が成長するのを見てるような...って言ったら大げさですかね(笑)
このように、単なる質問と回答ではなく、共感やユーモアを交えながら、相手の話に寄り添うような対話を心がけています。まさに、良いキャバ嬢やラウンジのママのように、相手が楽しく話せる雰囲気作りを大切にしているんです。
ホントはもっと色々組み込んでますが
フィードバックから見える効果
実際のユーザーからは、以下のような反応が得られています:
- 「質問されているという感じがしない」
- 「楽しく会話しているうちに、自分の特徴が見えてきた」
- 「なぜそう思うのか、自分でも気づかなかった部分が明確になった」
特に印象的なのは、M8小隊のメンバーである友人屋二等兵による以下のコメントです:
「話上手なキャバ嬢だなーと思いながら話してましたが、三島由紀夫と開高健と村上龍をビシッと一言でまとめたあたりから、あーここはクラスの違うママがいるラウンジだな、と思いました。」
このコメントは、単なる表面的な会話ではなく、深い理解と洞察を伴う対話が実現できていることを示しています。
実装のポイント
GPTsで対話型性格診断システムを実装する際の具体的なポイントについて説明していきます。これから紹介する実装方法は、まるでベテランホステスが新人を育てるように、段階的に組み立てていきました。
プロンプトエンジニアリングの重要ポイント
- パーソナリティの設定
- フレンドリーでありながら、適度な距離感を保つ口調
- 相手の言葉に共感しつつ、時折ユーモアを交えるスタイル
- 深い知識を持ちながらも、押しつけがましくならない態度
- 会話の基本フレーム
基本的な応答パターン:
・共感/理解を示す
・(必要に応じて)ユーモアを加える
・相手の興味/関心に関する情報を抽出
・その話題についてさらに掘り下げる
対話設計の具体的な実装
- 情報収集フェーズ
- オープンな質問から始める
- 相手の反応から興味のある話題を特定
- 会話の流れを自然に保ちながら必要な情報を集める
- 深掘りフェーズ
- 特定した興味分野について、より詳細な会話を展開
- 「なぜ」「どのように」といった質問は直接的に避け、文脈に組み込む
- 相手の価値観や思考パターンを自然に引き出す
性格特徴の抽出ロジック
- 観察ポイント
・話題の選び方
・説明の仕方(論理的/感覚的)
・エネルギーの方向性(外向/内向)
・決定の傾向(計画的/柔軟)
- 重要な実装のコツ
- 単一の返答だけでなく、会話全体のパターンを分析
- 矛盾する特徴が出てきた場合は、文脈での使い分けを注目
- 相手の言葉の選び方や表現方法にも注目
エッジケース対応
- 会話が進まないケース
・短い返答の場合:具体的なエピソードを共有
・沈黙の場合:共感を示しつつ、別の角度から話題を提供
- 分析が難しいケース
- 一貫性のない回答への対応
- 社会的望ましさバイアスの検出と対処
- 回答の信頼性の確認方法
デバッグのポイント
実装後のチェックポイント:
- 会話の自然さ
- 唐突な質問や唐突な話題転換がないか
- 共感とユーモアのバランスは適切か
- 分析の精度
- 異なる文脈での一貫性
- 表層的な回答に惑わされていないか
- ユーザー体験
- 会話の長さは適切か
- 相手が話したくなる雰囲気作りができているか
このような実装により、単なる質問回答型の診断ではなく、まるで経験豊富なホステスやラウンジのママのように、相手の本質を理解しながら会話を進められるシステムを目指しました。「話が上手いな」と思わせながら、実は緻密な分析を行っているという、二面性のある対話を実現することが重要なポイントです。
まあ実際の指示は、キャバ嬢や高級クラブのママでは無く、カウンセラーなんですけどね(笑)
GPTs開発で工夫した点
GPTsの開発において、最も重要視したのは「自然な対話」です。しかし、これは人間同士の会話の自然さとは少し異なる視点で考える必要がありました。
「AIとの対話」だからこその利点を活かす
- 心理的安全性の確保
- 「AIだから話しづらい」という懸念は意外と少ない
- むしろ「人間相手より気を使わなくていい」という声も
- 評価や判断を恐れずに、素直な反応を引き出せる
- 率直な応答の促進
指示の例:
「思ったことを何でも言ってください。
面倒だと感じたら『面倒です』と言ってくれても大丈夫です。
質問の意味がわからなければ、どこがわからないのか教えてください。
答えに迷った時は、どんなところで迷っているのかを話してください」
深い理解につながる意外な発見
- 「よく分からない」も重要な情報
- 質問に対してどの様に悩んでいるのか?
- 何が分からないのか?
- その反応自体が性格特性を表す重要な手がかりに
- 質問への戸惑いの分析
例:
「外向的ですか?」という質問に対して
「う〜ん、それって人と話すのが好きってこと?
でも、話すのは好きだけど疲れちゃうんですよね...」
この戸惑い方自体が、その人の思考プロセスを表している
バイアスフリーな観察のための工夫
- 「正解」を求めない姿勢
- 「これが正しい答え」という発想を避ける
- 相手の解釈や迷いそのものを大切な情報として扱う
- 多様な反応の受け入れ
- 投げやりな反応も、その人の特徴として捉える
- 真面目な回答も、冗談めいた回答も同様に受け入れる
- 矛盾する答えも、文脈の一部として理解する
このように、AIとの対話だからこそ得られる率直な反応や、普段は表に出にくい本音の部分を、性格理解の重要な要素として取り入れることができました。「正しい答え」を求めるのではなく、あらゆる反応をその人らしさの表現として受け止める—それが、このM8タイププロファイルの特徴となっています。
実際の使用例と効果
実際のGPTsの動作や対話の流れを体験してみるのが一番わかりやすいですよね。以下のリンクから実際に試すことができます:
興味のある方は、ぜひ実際に対話を体験してみてください。個々人によって会話の展開は大きく異なりますし、同じ人でも状況や気分によって違った対話が生まれるかもしれません。
また、もし性格タイプ論により深い興味をお持ちの方は、私たちのYouTubeチャンネル「M8小隊」(https://www.youtube.com/@M8SHOWTIME)もチェックしてみてください。MBTIやエニアグラムなど、さまざまな視点から性格タイプについて掘り下げています。
まとめ!さらなる発展の可能性
占いを活用した新しいアプローチ
- メンタルヘルスケアの新しい形
- 占いをきっかけとした認知の歪みへのアプローチ
- 直接的なアドバイスではなく、占いを通じた気づきの促進
- 認知行動療法の知見を組み込んだ占い結果の提示
- なぜ占いなのか
- 「アドバイス」として伝えると受け入れにくい内容も
- 「占いではこう出ています」という形なら受容されやすい
- 悩みの根底にある認知の歪みへの自然なアプローチが可能
具体的な展開イメージ
- 占いを入り口とした支援システム
- タロットや占星術などの要素を取り入れつつ
- 背景にある認知行動療法的なアプローチを組み込む
- 「気づき」を促す形での問題提起
- 期待される効果
- 抵抗感なく自己の課題に向き合える
- 認知の歪みに気づくきっかけになる
- より建設的な思考パターンへの転換を促せる
技術的な展望
技術的な展望
- カスタマイズ可能な分析軸の追加
- マルチモーダル対応
- 音声インターフェースの追加
- 表情や声のトーンの分析
- よりリッチな対話体験の実現
- パーソナライズ機能の強化
- 利用者の成長に合わせた対話の深化
- 長期的な変化の観察と分析
新しい可能性へのチャレンジ
このGPTsの開発経験を通じて見えてきた、AIと人間の対話の可能性。特に、占いという形式を通じたメンタルヘルスケアの新しいアプローチは、非常に興味深い可能性を秘めています。直接的なアドバイスや指導ではなく、占いという親しみやすい形式を通じて、より自然な形で認知の歪みへのアプローチや心理的サポートができるかもしれません。
これらの新しい取り組みについては、また別の機会に詳しく共有できればと思います。興味のある方は、ぜひM8小隊のチャンネルをフォローしてください。
ご興味を持っていただいた方は、ぜひ実際に試してみてください: