こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
今日は、ブランドアーキタイプのひとつ「英雄(The Hero)」について深掘りしていきます。
英雄と聞くと、「勝者」や「カリスマ的なリーダー」を思い浮かべるかもしれませんが、
実は、英雄ブランドが大切にするのは「勝利」そのものではなく、挑戦し続けることに価値を置くこと なんです。
Nikeの「Just Do It.」、
Red Bullの「翼を授ける」、
Under Armourの「Protect This House.」
これらのブランドは、単に「強い人のためのブランド」ではありません。
「限界を超えたい」「挑戦を続けたい」「自分の成長を証明したい」 そんな人たちの背中を押すブランドです。
そして、ここで気になるのが、
「小規模事業者や個人事業主でも、英雄ブランドは作れるのか?」ということ。
答えはYES。
英雄ブランドには「オールマイト型(象徴)」と「デク型(挑戦)」の2つのパターンがあり、
事業のスタイルによって、どちらのブランディングが適しているかが変わります。
では、英雄ブランドの本質とは? どのようにビジネスに活かせるのか?
今回は、英雄アーキタイプの特徴や、小規模事業者でも活用できるブランディング戦略を詳しく解説していきます。
それでは、さっそく見ていきましょう!🔥
ブランドアーキタイプの概要
ブランドアーキタイプとは、「ブランドの個性を明確にし、顧客に一貫したメッセージを届けるためのフレームワーク」 です。
これは、心理学者カール・ユングの「元型(アーキタイプ)」の理論をもとに、12のブランドキャラクターに分類されたもの。
例えば…
- Everyman(庶民) → 「親しみやすく、誰にでも寄り添うブランド」(例:IKEA)
- 支配者(Ruler) → 「トップに君臨し、信頼と権威を持つブランド」(例:ロレックス)
- 創造者(Creator) → 「独自のアイデアを形にし、新しい価値を生み出すブランド」(例:Adobe)
- 英雄(Hero) → 「挑戦と努力の末に勝利を掴み、人々に勇気を与えるブランド」(今回のテーマ!)
それぞれのブランドアーキタイプには、「顧客がそのブランドに何を期待するか」 という心理的な要素が組み込まれています。
英雄(The Hero)とは?

英雄ブランドは、「挑戦と勝利」「努力と成長」「限界を超えること」 をメッセージとして持つアーキタイプ。
顧客に対して、「あなたも挑戦すれば変われる」「努力すれば勝てる」 という希望を与えます。
代表的な英雄ブランドには、以下のようなものがあります。
✅ Nike → 「Just Do It.」= どんな壁も乗り越えろ
✅ Under Armour → アスリートの努力と勝利を象徴
✅ Red Bull → 限界を突破するためのエネルギーを提供
✅ GoPro → 挑戦の瞬間を記録し、自分の成長を振り返るツール
英雄ブランドは、「困難を乗り越えた末に成長するストーリー」 を持っているのが特徴です。
スポーツ・フィットネス・自己成長系のブランドと相性が良いのは、このためですね。
では、次のセクションでは、英雄ブランドに惹かれる人たちが、何を求めているのか?
その心理を詳しく見ていきましょう!🔥
英雄ブランドに惹かれる顧客心理

英雄(The Hero)ブランドは、単に「勝つこと」だけを求める人のためのものではありません。
むしろ、多くの人が「挑戦し続けること」に価値を感じ、英雄ブランドに惹かれます。
挑戦者が求めるもの
英雄ブランドを支持する顧客は、次のような願望を持っています。
✅ 「自分ももっと強くなりたい!」
→ 挑戦を続けることで、成長し、成功を掴みたい
✅ 「挑戦を続けるためのエネルギーが欲しい!」
→ 挫折しそうなとき、英雄ブランドがモチベーションを与えてくれる
✅ 「自分の成長を証明したい!」
→ 目標を達成することで、過去の自分と決別したい
これらの願望に応えるために、英雄ブランドは「勇気を与える」メッセージを発信し続ける必要があります。
英雄ブランドが提供する価値
英雄ブランドは、顧客に以下の3つの価値を提供します。
✔ 挑戦のサポート
英雄ブランドは、「あなたならできる!」という信念を持ち、顧客に行動を促す。
(例:Nike「Just Do It.」、Under Armour「Protect This House.」)
✔ 勝利の証明
顧客が目標を達成することで、「このブランドとともに戦ったからこそ勝てた」 というストーリーが生まれる。
(例:アスリートがNikeのシューズで勝利を掴む)
✔ モチベーションの象徴
英雄ブランドのアイテムを持つことで、「自分は挑戦者だ」 と自覚し、意識を高める。
(例:フィットネスウェアを着るとトレーニングのやる気が出る)
例:英雄ブランドのターゲット
ターゲット層 | 求めているもの | ブランドの役割 |
---|---|---|
アスリート | 勝利、成長、限界突破 | 挑戦をサポートし、モチベーションを高める |
起業家 | 失敗を乗り越え、成功したい | 挫折しないための勇気と希望を提供する |
学生・学習者 | 目標を達成し、成功を掴みたい | 努力の重要性を伝え、挑戦を後押しする |
フィットネス愛好者 | 体を鍛え、変わりたい | 挑戦を継続するためのモチベーションを提供 |
このように、英雄ブランドは「挑戦を続ける人たちの支え」となり、
単なる商品やサービスではなく、「努力する人の象徴」 となることが重要です。
次のセクションでは、英雄ブランドの2つのパターン について詳しく見ていきましょう!
英雄ブランドには2つのタイプがある

英雄(The Hero)ブランドは、「勝利」と「挑戦」を重視するブランディングですが、
その中でも 2つの異なるタイプ に分けることができます。
- 象徴型英雄ブランド → すでに強く、勝者の象徴となるブランド
- 挑戦型英雄ブランド → 努力と成長の過程を見せ、共感を生むブランド
この違いを理解すると、自分のビジネスに合った英雄ブランディングを選びやすくなります。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
象徴型英雄ブランド(勝利の象徴)
📌 特徴:すでに確立された強さ・信頼を象徴するブランド
このタイプの英雄ブランドは、「勝利の証明」となるポジションを築いています。
「このブランドを選ぶこと=成功すること」というイメージを持たせるのが特徴です。
✅ 例:Nike、Under Armour、Red Bull
- Nike:「Just Do It.」= どんな困難も乗り越えろ
- Under Armour:「Protect This House.」= 戦い続ける者を守る
- Red Bull:「翼を授ける」= 限界を突破するためのエネルギー
このタイプのブランドは、「あなたが成功するための最高のパートナー」というメッセージを発信します。
こんなビジネスに向いている
- すでに業界で確固たる地位を築いている企業
- 信頼性や実績をアピールし、強いブランドを作りたい場合
- 「このブランドを持つことで、勝者の仲間入りができる」と思わせたい
🔥 メッセージの例
- 「これを使えば、あなたも本物になれる」
- 「成功する人は、このブランドを選ぶ」
- 「勝ち続ける者だけが手にする価値」
挑戦型英雄ブランド(努力と成長)
📌 特徴:努力・成長・挑戦し続ける過程を見せるブランド
このタイプの英雄ブランドは、「努力と挑戦の物語」を重視します。
「最初は弱くても、挑戦し続ければ成長できる」というストーリーで顧客を引き込む。
✅ 例:GoPro、CrossFit、自己啓発系のブランド
- GoPro:「あなたの挑戦を記録する」= 挑戦そのものが価値
- CrossFit:「限界を超えろ」= 自分を追い込むことが強さにつながる
- 自己啓発スクール:「あなたの人生を変えるのは、あなた自身」
このタイプのブランドは、「努力すること自体が価値」というメッセージを発信します。
こんなビジネスに向いている
- 個人ブランド、コンサル、教育系の事業
- 「努力の過程」を共有し、顧客と一緒に成長するビジネス
- 「挑戦すること自体が価値になる」と伝えたい場合
🔥 メッセージの例
- 「最初は誰でも初心者。でも続ければ変われる」
- 「諦めなかった人だけが、本当の強さを手にする」
- 「努力し続けるあなたを、全力でサポートする」
どちらの英雄ブランドを選ぶべきか?
英雄ブランドのタイプ | どんなビジネスに向いている? |
---|---|
象徴型(勝者の象徴) | 大手企業、確立されたブランド、強い権威を持つ業界 |
挑戦型(努力の物語) | 個人事業、小規模ビジネス、教育・フィットネス・起業支援 |
✅ NikeやRed Bullのような「圧倒的な存在」になりたいなら → 象徴型
✅ 顧客と一緒に成長し、共感を生むブランドにしたいなら → 挑戦型
英雄ブランドを活かすポイント
英雄ブランドには「勝利の象徴」となる象徴型と、
努力と成長を見せる挑戦型の2つのパターンがある。
✔ すでに確立されたブランドなら「象徴型」
✔ 顧客と共に成長したいなら「挑戦型」
次のセクションでは、小規模事業者が英雄ブランドを作る方法について解説していきます!
小規模事業者が英雄ブランドを作る方法

英雄(The Hero)ブランドは、大手企業だけのものではありません。
個人事業主や小規模ビジネスでも、英雄ブランドを活用することは十分に可能です。
特に「挑戦型」の英雄ブランドは、リソースが限られているビジネスに適しています。
ここでは、小規模事業者が英雄ブランドを作るための実践的なステップ を紹介します。
自分のストーリーを前面に出す
📌 英雄ブランドの本質は、「挑戦と成長のストーリー」にある
大手企業のような「勝者の象徴」にはなれなくても、
「挑戦し続ける姿」を見せることで、顧客の共感を得ることができます。
✅ 実践方法
- 自分の挑戦や努力のストーリーをブログやSNSで発信する
- 失敗や困難を乗り越えた経験を、ブランドストーリーに組み込む
- 顧客が「一緒に成長できる」環境を作る(例:オンラインコミュニティ)
🔥 例
- 「最初は知識ゼロだったが、試行錯誤の末に成功した体験談を語る」
- 「このサービスを使うことで、顧客が自分の可能性を広げられると伝える」
ヒーローのようなメッセージを発信する
📌 英雄ブランドは、「諦めなければ、必ず成長できる」という信念を伝える
人は「変わりたい」と思っていても、途中で諦めてしまうことが多い。
英雄ブランドは、顧客のモチベーションを高め、行動を後押しする存在になるべき。
✅ 実践方法
- キャッチコピーやブランドメッセージを「挑戦」「成長」にフォーカスする
- 「あなたも変われる」「諦めなければ道は開ける」などの言葉を多用する
- モチベーションを上げるストーリーや体験談を共有する
🔥 例
- スポーツコーチ:「あなたの限界は、まだ先にある」
- 起業支援:「誰もが最初は未経験。でも、挑戦し続けることで成功は掴める」
挑戦を促す仕組みを作る
📌 英雄ブランドは、顧客が実際に行動を起こせるような仕組みを作ることが重要
ただ勇気を与えるだけでなく、「実際に挑戦しやすい環境」 を提供することで、ブランドの価値が高まる。
✅ 実践方法
- チャレンジ企画を実施する(例:「30日間の挑戦」など)
- 実績や進捗を記録し、顧客と一緒に成長する環境を作る
- 商品・サービスの使用を「挑戦の第一歩」に位置づける
🔥 例
- フィットネスジム:「1ヶ月で体を変えるチャレンジ企画を開催」
- オンラインスクール:「受講生の成功事例を積極的にシェア」
コミュニティを活用する
📌 英雄ブランドは、「一人で戦う」のではなく、「仲間と共に戦う」ことも重要
英雄の物語では、主人公が一人で戦うのではなく、仲間のサポートを受けながら成長していくことが多い。
ブランドも同じで、顧客同士が励まし合い、挑戦し続けられる環境を提供することで、ブランドの影響力が高まる。
✅ 実践方法
- SNSやオンラインコミュニティを活用し、顧客同士が交流できる場を作る
- 成功体験をシェアする場を設ける(例:Instagramのストーリー機能を活用)
- 「一緒に頑張ろう」というメッセージを積極的に発信する
🔥 例
- ランニングクラブ:「SNSでメンバーの記録をシェアし、励まし合う」
- 学習コミュニティ:「受講生同士が成果を報告し合うグループを作る」
英雄ブランドを作るためのチェックリスト
✅ あなたのビジネスに「挑戦と成長」のストーリーはあるか?
✅ 顧客のモチベーションを高めるメッセージを発信しているか?
✅ 顧客が行動を起こせる仕組みを提供しているか?
✅ 仲間と共に挑戦できる環境を作れているか?
この4つを意識することで、小規模事業者でも英雄ブランドを確立することが可能です。
小規模事業者でも、英雄ブランドを活用することで、顧客の挑戦を後押しし、強いブランドの軸を作ることができます。
次のセクションでは、これまでの内容を整理し、英雄ブランドを成功させるための重要なポイントをまとめていきます。
まとめ:英雄ブランドで挑戦を後押ししよう
英雄(The Hero)ブランドは、「挑戦」「努力」「勝利」 を核としたブランディング戦略です。
NikeやRed Bullのような大企業だけでなく、小規模事業者や個人事業主でも十分に活用できます。
英雄ブランドのポイント
✔ 英雄ブランドには「象徴型」と「挑戦型」の2つがある
✔ 小規模事業者でも「挑戦型」なら取り入れやすい
✔ 顧客のモチベーションを高めるメッセージを発信する
✔ 実際に行動を促す仕組みを作り、挑戦しやすい環境を提供する
✔ コミュニティを活用し、顧客同士が励まし合える場を作る
小規模事業者が実践すべきこと
💡 自分のストーリーを発信し、挑戦の姿勢を見せる
💡 「あなたならできる!」と顧客の背中を押すメッセージを届ける
💡 顧客が実際に挑戦できる環境を整える(チャレンジ企画・コミュニティ活用)
英雄ブランドは、単なる商品やサービスの提供ではなく、
「挑戦すること自体に価値を生み出し、人々を勇気づけるブランド」 です。
あなたのビジネスでも、「挑戦を後押しするブランディング」 を取り入れてみませんか?
それでは、次回のブランドアーキタイプ解説もお楽しみに!