こんにちは、春日井コワーキングスペースRoom8オーナーの鶴田です!
最近は、名古屋・春日井を中心に「AIを使った業務効率化って、何から始めたらいいの?」という相談をよくいただくようになり、気づけば“AIコンサルタント”っぽいこともやっています。
そんな中で最近特に増えているのが、ChatGPTの「GPT-4o」と「o3」って何が違うの?どっちを使えばいいの?という質問。
無理もありません。
ChatGPTを使っていると、モデル選択欄に急に「o3」なんてのが現れて、「あれ、今まで使ってたGPT-4oと違うの?」ってなるんです。
このモデル名、正直ちょっと紛らわしい。
おまけに「GPT-4o=o3のエンジン」とか言われても、「じゃあ別に切り替える必要ないの?」って混乱しがち。
でも実は、このGPT-4oとo3は“できること”も“動き方”も違います。
この記事では、OpenAIの公式情報をもとに、「GPT-4oとo3の違い」「どんな使い分けが現場では効果的か?」を、Room8の現場感も交えてわかりやすく解説していきます。
僕自身、「AIに命令する時代」から「AIと目的を共有して動いてもらう時代」への変化をひしひしと感じているので、そのあたりも含めてお伝えします。
GPT-4oとは?いま主に使われているモデル

まずは、ChatGPTユーザーの多くがすでに使っている「GPT-4o」から説明しておきます。
このモデル、ざっくり言うと「高速でコスパも良い、マルチに活躍する優等生」です。
GPT-4oは、OpenAIが2024年にリリースしたマルチモーダル対応モデルで、以下のような特徴を持っています:
- テキストだけでなく、画像・音声・動画など複数の情報を一緒に処理できる
- 反応が早くて、会話のテンポが崩れにくい(これは使ってて体感するレベル)
- 無料ユーザーでも利用可能(Pro版の方が機能は拡張されてる)
実際、ChatGPTを日常的に使っている人の多くは、知らないうちにこのGPT-4oを使っていたりします。
例えば僕のところにも、
- 「議事録をAIで要約させたい」
- 「ブログの構成をサッと考えてほしい」
- 「商品画像に写ってるモノを説明してほしい」
といった相談が来るんですが、こういう“スピード重視&ライトなタスク”ならGPT-4oで十分なんですよね。
GPT-4oは、ユーザーが「これやって」と明示的に指示すれば、的確にこなしてくれます。まさに“言われたことは完璧にやるタイプの優等生”。
ただし逆に言えば、「自分で考えて行動する」タイプではない。
この辺が、次に出てくる“o3”との違いになります。
o3とは?“考えて動く”系の新モデル

「また新しいの出たの?」って思った人へ
最近のGPT-4o、けっこう進化してましたよね。
「これやって」と言えばしっかり仕事をこなしてくれるのはもちろん、
「分け方いくつかありますけど、どれでいきますか?」とか、
「この項目だけ重複してるように見えますけど、まとめますか?」みたいに、
“提案してくれる系の動き”も増えてきたな、と僕も日々感じてました。
実際、「もうこれで十分じゃない?」って思ってたところに──
“o3”がしれっと登場してきたわけです。
o3は「さらに先に進んだヤツ」
o3は、OpenAIが2025年4月にリリースした新しいモデルで、
公式にはこう紹介されています:
o3:高度な推論を必要とする複雑なタスク(例:コーディング、数学、科学、視覚的分析)に最適なモデルです。
公式ヘルプより
ただこれ、さらっと書いてあるけど、中身はかなり革命的です。
“言われたことをやるAI”から“考えて動くAI”へ
GPT-4oが「優秀なアシスタント」なら、
o3は「目的から逆算して、自律的に実行してくれる“参謀”」。
たとえば「この事業計画、ざっくり分析してもらえる?」って頼んだら──
- 必要ならWebで情報を探し、
- データを見てPythonで検証し、
- 結果をグラフにして整理し、
- さらに画像も生成してレポート形式で出力。
…みたいな流れを、こっちが指示しなくても、勝手に連鎖的にやるんです。
GPT-4oでも「Web検索」「Python実行」「画像生成」みたいなツールは使えるけど、
それらを“どう組み合わせるか”を自分で判断して動くのがo3のすごさ。
外部思考と検証を“切り分けて”処理する
さらにo3の面白い点は、「外部思考と検証」がちゃんと分かれてること。
- Web検索で“最新の事実”を取得し、
- 出典を明示して表示、
- 必要に応じてPythonで“数値の整合性”を検証、
- 結果を画像やグラフで可視化。
つまり、自分の“思いつき”じゃなく、証拠を取りにいくAIなんです。
間違った情報を言わないように、出典を明示したり、リアルタイムで調べたりする姿勢がある。
それって、もはや人間の“ちゃんとしてる人”より信用できる時もあります(笑)。
GPT-4oは“考えるキッカケ”をくれる、o3は“考えて動く”
なので、GPT-4oを「空気を読めるようになった超優秀な部下」とするなら、
o3は「戦略を読み、先回りして実行するプロマネ」。
AIにお願いしてたら、「考え方」まで変わって返ってくる──
そんな未来が、いよいよ現実に見えてきました。
GPT-4oとo3の違い【比較表つき】
見た目は似てる。でも中身は全然違う。
ChatGPTのモデル選択メニューに並ぶ「GPT-4o」と「o3」──
どっちも名前に “4” も “o” も入ってて、正直、初見じゃ違いが分かりにくい。
でも実際に使ってみると、
動き方も、考え方も、仕事の仕方もぜんぜん違う。
GPT-4oは、ユーザーの意図をくみ取って「こういう分け方もありますよ」と提案してくれる、
気の利く“超優秀なアシスタント”。
一方のo3は、「なるほど、目的はここですね」と勝手に理解して、
Web検索して、計算して、図にして、結論出して、
しかも全部“勝手にやる”。
それ、もう“参謀”じゃん。
GPT-4oが「聞き上手で賢い部下」なら、
o3は「空気読んで先に手を動かすチームリーダー」って感じ。
ぶっちゃけ、AIの使い方が“お願いする”から“相談される”に変わる瞬間が、ここにある。
GPT-4oとo3の違いをざっくり比較
特徴 | GPT-4o | o3 |
---|---|---|
モデルタイプ | 高性能マルチモーダル汎用モデル | 推論特化型LLM(ロジック重視) |
ツールの使い方 | 指示されれば使う | 自分で判断して勝手に使う |
動きの特徴 | 提案してくれる | 構成して実行する |
得意な場面 | 日常業務、要約、資料作成、対話 | 複雑な分析、数式検証、事業構想の壁打ち |
自律性 | 中〜高 | 激高(半分エージェント) |
性格イメージ | 優秀な助手 | 先回りする右腕/チームのブレーン |
コスト感 | 現実的な価格(Plusでも利用可) | 高コスト帯(APIも高額/使用上限もあり) |
次のセクションでは、ビジネス現場で「どっちを使うと効果的か?」というリアルな使い分け例を紹介します。
AIの選び方を間違えると、
“東大生にひたすら足し算させて『この子すごいですね!』って褒めてる親”みたいなことになります。
そりゃできるよ。でも、その使い方は…燃費悪すぎです(笑)
ビジネス活用での使い分け例
「結局どっちを使えばいいの?」問題
ここまで読んで、
「ふーん、GPT-4oは優秀な部下で、o3は参謀ね。で、どっちに何を頼めばいいのよ?」
ってなってる人、いると思うんですよね。
ということで、よくあるビジネスシーン別に、どっちのAIが向いてるかを整理してみました。
GPT-4oが向いてる場面(コスパとスピード重視)
シーン | なぜGPT-4oが最適? |
---|---|
メール返信文の草案 | 丁寧だけど早い。考えすぎずサクッと出すのに向いてる |
ブログ構成のたたき台 | 方向性を複数案で提案してくれる、テンポよく進む |
SNS投稿文のドラフト | ノリが軽くて量産にも向いてる。コストも気にせず使える |
画像の内容説明やテキスト抽出 | 画像認識機能もあるけど軽めの用途なら4oで十分 |
会議の議事録要約 | 文章整理が得意なので、要点抜き出し系は◎ |
👉 つまり、「そこまで深く考えなくていいやつ」は、GPT-4oの得意領域。
o3が力を発揮する場面(精度とロジック重視)
シーン | なぜo3が最適? |
---|---|
数式や会計処理を含む資料のチェック | Pythonで検算してくれる、しかも自発的にやる |
顧客の声の傾向分析 | 長文データを読み込んで傾向を探るのが得意 |
プロジェクトの事業性評価 | 外部情報を取りに行き、ロジックで構成して提案してくる |
提案資料のレビュー | ツッコミどころを見つけて「ここ矛盾してます」って言う |
複数資料をまとめて比較・分析 | 200Kトークンの文書読解能力が爆発する場面 |
👉 要するに、「ミスったらヤバいやつ」とか「人間でもめんどいロジック処理」はo3に任せた方がいい。
一番やっちゃダメなパターン
「なんとなく最新っぽいからo3使っとこう」
これが一番コスパ悪い。
さっきも言ったけど、東大生に足し算教えてドヤ顔してる状態です(笑)
AIは“どれを使うか”じゃなく、“何をさせたいか”で選ぶ時代になってきたんですよね。
o3は“エージェントAI”に一歩近づいた存在

そろそろ「お願いするAI」から「仕事任せるAI」へ
昔のAIは昨日も説明したけど、“こっちが全部説明しないと動けないヤツ”だった。
「このデータを要約して」
「この部分をグラフにして」
「この内容を画像で説明して」
──つまり、「1から10まで言わないと伝わらないタイプ」だったわけです。
でも、o3は違う。
指示じゃなく、目的に反応する
たとえば、「採用バナーを作って」って頼んだら──
- トレンドを検索して
- noteユーザーの属性を調べて
- ターゲットに合うフォント・色・サイズ・コピーを設計し
- インスタ用の画像まで生成する
ってとこまで、勝手にやってくる。
その過程で「このトーンだと硬すぎるかもしれませんね」って調整まで提案してくる。
え、もうAIがプロジェクト回してない?ってなるレベル。
つまり、「指示どおり作ってくれる」から、「設計してくれる」へ
o3は、目的から逆算して動ける。
必要ならWeb検索もPython実行もするし、
構成を自動で設計して、アウトプットを生成してくれる。
これはもう、半分エージェントAI。
“今のAIは賢くなった”っていうより、
“AIがこっちの想像を越え始めた”って言った方が近いかもしれない。
でもね、まだ全幅の信頼はダメ。
- 自信満々に間違ったことを言う時もあるし
- 複雑すぎる意図は読み違えることもある
- たまに「いや、それはちょっとやりすぎ」ってなる時もある
エージェントっぽいけど、まだAIは“神”じゃない。
なので、「期待しすぎないけど、武器として使いこなす」──
この姿勢が、いま一番ちょうどいい距離感です。
まとめ:AIはもう“道具”じゃない。“プレイヤー”だ。
「GPT-4oとo3、どっちが優れてるんですか?」ってよく聞かれます。
でもそれ、“ハサミとカッター、どっちが上ですか?”って聞いてるのと同じなんですよね。
切るものによって、使い分けろよと。
GPT-4oは、スピードと手軽さに優れた万能タイプ。
ちょっとした文書作成や要約、SNS投稿なんかにはバッチリ。
一方、o3は考えて動くタイプ。
資料を深く分析したり、提案を論理構成して返したり、
人間だったら「それ、外注案件です」って言われそうなことまで自分で組み立ててくる。
でも勘違いしちゃいけない。
どんなに高性能なAIでも、
「使い方を間違えたら、無能になる」のが今の時代。
o3を使ってるのに、タイトル案だけ出させて満足してる人──
それ、東大生に九九教えて褒めてるのと同じですからね(笑)
AIは、もう“お願いする相手”じゃない。
“どう動いてもらうかを設計する相棒”です。
僕たちは、AIに“何を聞くか”じゃなく、
“どう使えば自分が進化できるか”を考えるフェーズに入ってるんだと思います。
ということで、「GPT-4oとo3どっちを使えばいいの?」という疑問には、
こう答えておきます。
「使いたいモデルじゃなくて、目的に最適なヤツを選べ。」
──これに尽きます。
ちなみにRoom8では、AIの使い分け相談とか、業務のどこにAIを組み込むかの壁打ちも受けてるので、「よし、そろそろ俺もAI使うか」って思ったら、お気軽にご相談ください。